本日は登別第一滝本館を世界有数の温泉宿にした「南外吉(みなみそときち)」
さんの話しです。
子供の頃訪れた第一滝本館は広大な温泉旅館で、
すぐ裏には地獄谷の絶景が広がっていました。
今回は、この壮大な宿を世界有数の温泉宿へ成長させた一人の男、
南外吉さんの人生を紐解きます。
南外吉さんは、創業者ではありませんが、小さな温泉宿を引き継ぎ、
不屈の努力の末に、日本屈指の温泉旅館へと成長させた功労者です。
その人生は挑戦と逆境の連続でしたが、彼の働きぶりは驚異的でした!

南外吉の試練と挫折
①船運業での挫折
彼は空知川沿いで船運業を営んでいました。
空知川は当時、地域経済の大動脈であり、外吉さんは巨万の富を築きました。
しかしある年、洪水によって倉庫や船が流されて無一文になりました。
その結果、事業を続けることができなくなりました。
②農業の失敗
北見地方で大豆栽培を始め、初年度には大成功を収めました。
しかし翌年、大雨で作物が壊滅的な被害を受け、膨大な借金を
背負うことになりました。
③公衆浴場の閉鎖
札幌で働きながら公衆浴場の営業に携わりましたが、
家庭風呂の普及により公衆浴場が閉鎖され、仕事を失うことになりました。

信頼と努力が呼び込んだ再起
彼が失業や農業の失敗を乗り越え、旅館で下男(雑務を担当する人)
として働いていた時のこと。
苫小牧駅で吹雪の中でも絶えずお客を案内する南外吉さんの姿を、
登別森林軌道の社長が目に留めます。
その誠実な姿勢と努力を見た社長は、「滝本館を買わないか」と
南外吉さんに声をかけました。
当時の南外吉さんには資金がありませんでしたが、社長が
「お金は私が貸すから、返せるときに返してくれ」と支援を申し出たのです。
この厚意により南外吉さんは滝本館を購入し、そこから彼の旅館経営の物語が
始まりました。
400室の夢を現実に
当時はわずか5部屋の旅館でしたが、彼の努力により、30年で400室を超える
世界規模の温泉旅館へと変貌しました。
その成功の裏には、南外吉さんの
「愚痴を言わず、常にニコニコと働く」姿勢が
あったと語られています。
彼の人生は「逆境を乗り越えることで得られる成長」の象徴と言えるかも
しれません!
南外吉さんの不屈の精神から学べることは、
『どんな逆境も挑戦のチャンスに変えられる』ということです。
目の前の壁を恐れず、自分の力を信じて前に進んでいきましょう。

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